読書からはじまる / 長田 弘著 

読書からはじまる

読書からはじまる

著者は,本や読書することの意味合いなどについて「人」「時間」「言葉」「記憶」「文化」「図書館」「椅子」などといった様々なこととのかかわりにおいてやさしく語っています。

特に最後に「すべて読書からはじまる。本を読むことが,読書なのではありません。自分の心のなかに失いたくない言葉の蓄え場所をつくりだすのが,読書です。」と語っています。

私の「読書推進プロジェクト」にかける思いも,若者たちのそれぞれの人生に「読書」がそっと寄り添っていてくれたらいい,その架け橋になれたらいいと,とっても偉そうで忸怩たる思いで書いてますが,そんな想いから,第1冊目はこの本をご紹介しました。読書は個人的なものだしどんなスタイルでどう読もうが人からとやかく言われたくない,余計なおせっかい。それも然りですが,この詩人のやさしい語りかけと思わぬ発想に少しでもふれてみると,違った見方もあっていいのかなーという思いがジワーッとしみてくるのではないかと思います。

さて,作者の長田弘は季刊誌「住む。」に詩を連載してますが,その中で「図書館は希望の産物だ」という一説がありました。本学の図書館も「希望の産物足りえているか・」冷や汗が出ます。(ふみし)